風の起こし方

はるか昔に滅んだ「労り一族」の子孫 『労り人 久巫こ』 のブログ

預金残高30万の私が、五千坪の山林を購入することができた、いきさつ最終回【全8話】②

最終回②

 野生の桃の原木を少し登った裏山の中程に、集落の御先祖が建てた祠(ほこら)があります。私は帰郷してまずこの祠を訪ねました。祠に続く道を通せんぼしている笹を刈り、祠の扉を開けて中を水拭きしました。そして中にあった元禄時代のものと思われる古い鐘を天日干ししました。すると、その夜、祖母が気持ちよさそうな笑顔で夢枕に現れたのです。

 数十年誰にも顧みられることもなかった荒れ果てた祠。しかしその祠の周りに、ご先祖様は間違いなく眠っておられたのです。昔の人はそのことを良く知っていたので、土地の神様の住む祠を祀っていたのです。

 




 現在私たちの住む文明の経済学は、お金を生み出さない、つまりは利益が生まれない物や事柄には何の価値もない、とレッテルが貼られています。手入れがされなくなった山や原野、後継ぎがいなくなった田んぼや畑、子供が戻らなくなった実家、誰も住まなくなった空き家・・。こんなムラや集落に何の価値があるのかと有識者や専門家と名乗る百姓経験のない実業家や経営者が、当事者を抜きにして農村の未来図を描こうとしています。もちろん近代科学宗教の熱心な信者です。彼らが導き出す答えは何か。言わずもがなのカルトのアジェンダです。

 お金を生み出さないムラや集落には何の値打ちもないわけですから、速やかに淘汰して地ならしし、放射能のガレキの埋め立てか、人工肉のプラント、メガソーラーか風力発電、遺伝子組み換えの飼料米か、ゲノム編集のトマト工場・・。農地法が改訂され、民間企業の農地の商業利用に何の足かせもなくなった今、全国各地の集落で未来図の実現に向けた開発が急ピッチで進められています。

 高視聴率をマークした「下町ロケット」の無人ラクター。スマート農業のプロパガンダが成功した一例です。
国政とエンターテイメント界からの計画的な合意形成への働きかけによって集落の人の心の準備はととのっています。よほど深いところに錨(いかり)を降ろした思想家でない限り、この情報戦の欺瞞を見破って、カルトの勢力からムラを守ることは至難のワザです。Sちゃんやおじのように情報戦に制圧され、国政のお膳立てに疑うことなく、自覚のない工作員としてカルトに利用されている国民が圧倒的多数を占めていることが、日本が現在直面している深刻な課題なのです。



 繰り返しますが、カルトの未来図は農の支配、食の支配、人類の支配です。戦後、カルトが行った最も重要な占領政策は農村の百姓らの洗脳でした。古代神道を禁止したうえで、お年寄りの昔話や言い伝え、口伝によるご先祖からの伝統といった古代日本民族の魂を形成してきた大切な習わしが、時代遅れ、迷信として蔑(さげす)まれるようになったのです。その結果が、限界集落、消滅集落へと坂道を転がるように転落してゆきました。神様と繋がる霊性を失えば、死んだも同然なのです。

 死んだ集落は甦るのか。私は甦る、と断言します。ではどうすれば良いのか。カルトと縁を切ることです。

 目を醒ましてください。私たちは騙されたのです。今からでも遅くはありません。これから私たちは反転攻勢に起ち上るのです。これは目に見えない闘いです。霊的な闘いなのです。

 

 古里の裏山に眠る祠を水拭きし、掃除をしましょう。そしてお酒を供え、ご先祖と土地の神様に感謝を捧げましょう。そして、甘酒を沸かすのです。お腹一杯飲んで温まりましょう。甘酒祭りの復活です。その先頭に立つのが、そう、あなたです。最初は一人から。しだいに同志が集まります。運気の良いところに、運気の良い人が集まります。そして集落が浄化されてゆくのです。大地が再生されます。薬草が甦ります。病気がなくなります。家庭が円満になり、子供が賢く育ちます。隣近所は仲良く助け合って、米が豊作です。これ以上の幸福があるでしょうか。

 

 私はこのような集落の暮らしを「祠の文明」と名づけました。
 祠を祀ることはカルトの●●崇拝の対極にあります。意識を向けたところにエネルギーが集まる、というのが宇宙の鉄則です。祠を祀るエネルギーが、カルトの●●崇拝のエネルギーよりも大きくなれば、カルトのアジェンダは頓挫します。祠を祀るとは、目醒めた、ということを意味します。目醒めた人が圧倒的多数になれば、カルトはアジェンダを進めることができません。

 甘酒祭りは最も核心を突いた最も効果のある、人類の防衛であり攻撃なのです。

 

最終回③へつづく